背景
ブラジル、サンパウロの公立小学校であるサンパウロ市立学校(EMS)は、2023年に深刻なインフラ問題を抱えていました。2018年に購入した500台の教室用PCが、低速なHDDで動作していたため、起動に時間がかかり(10~15分)、授業中に頻繁にクラッシュしていました。これにより、生徒の学習が中断され、教師はPCの読み込み待ちに授業時間の20%を費やしていると報告し、最新の教育ソフトウェア(インタラクティブな数学ツール、生徒のプロジェクト用のビデオ編集プログラムなど)を実行することが不可能になりました。
年間IT予算が5万ドルに制限されているEMSは、手頃な価格で高品質なストレージアップグレードを必要としており、すべてのPCに迅速に展開できる必要がありました。
課題
EMSの主な課題は、コスト、スケーラビリティ、互換性でした。
- 予算の制約: プレミアムブランドのSSD(Samsung、Western Digitalなど)は、1台あたり512GBで60~80ドルと高価であり、500台のアップグレードには高すぎました(推定コスト:3万~4万ドル、インストール費用はほとんど残らない)。
- 互換性のリスク: 学校のPCは古いマザーボード(SATA IIIポートのみ)を使用していたため、NVMe SSDは選択肢になりませんでした。EMSは、既存のハードウェアとシームレスに動作するSATA SSDを必要としていました。
- 展開速度: 学校は夏休み(7月の2週間)の間しかPCをオフラインにできなかったため、アップグレードは迅速かつ簡単にインストールできる必要がありました。
ソリューション:LASTINGINとの提携による費用対効果の高いSATA SSD
EMSのITチームは、Carlos Mendes氏のリーダーシップの下、Alibabaで手頃な価格のSATA SSDを検索し、2023年第2四半期に深センAyogoo Technologyとつながりました。この提携は、3つの主要なソリューションに焦点を当てました。- 予算に優しい価格設定: LASTINGINは、512GB 2.5インチSATA III SSDを1台あたり35ドルで提供しました。これは、プレミアムブランドよりも40%安価です。500台の場合、ハードウェアの総コストは17,500ドルとなり、EMSの予算内に収まりました。
- 保証された互換性: Ayogoo Technologyは、テスト用に10個のサンプルSSDを提供し、EMSの古いマザーボードで動作することが確認されました。SATA IIIインターフェース(6Gb/s)は、ファームウェアのアップデートを必要とせずに、プラグアンドプレイ機能を実現しました。
- 迅速な展開サポート: LASTINGINは、各SSDに無料のクローニングソフトウェア(USBドライブにプリインストール)を同梱し、EMSのITチームが古いHDDから新しいSSDにデータを1台あたり30分でコピーできるようにしました。メーカーはまた、休暇期間中のインストールに関する質問に対応するため、24時間365日のテクニカルサポートホットラインを提供しました。
教育基準を満たすため、SSDはRoHS認証(有害物質を含まない)を取得し、3年間の保証が付いていました。これは、長期的な信頼性を必要とする公的機関にとって重要です。
結果
2023年7月に完了したアップグレードは、EMSに劇的な結果をもたらしました。- パフォーマンスの向上: PCの起動時間は10~15分から2~3分に短縮され、ソフトウェアの読み込み時間は70%削減されました。教師は授業中のクラッシュがなくなったと報告し、生徒は遅延なく最新の教育ツールを実行できるようになりました。
- 予算効率: 総コスト(ハードウェア+インストール)は22,000ドルであり、他のアップグレード(新しいモニター、アンチウイルスソフトウェアなど)のために28,000ドルのIT予算が残りました。
- 長期的な信頼性: 2024年3月の時点で、500台のSSDのうち、保証交換が必要だったのはわずか3台(0.6%の故障率)であり、古いHDDの5%の故障率をはるかに下回っています。
“LASTINGINは、私たちの予算に合ったソリューションを提供し、最大の問題を解決してくれました。”とCarlos Mendes氏は述べています。“生徒と教師は、PCの読み込みを待つ時間を無駄にすることがなくなり、学習に集中できるようになりました。そして、保証があることで、このアップグレードが何年も続くという自信を持てます。”